
標準点や傾斜配点がイマイチ分からない・・・点数計算は理解した方がよいですか?



理解しておくと何かとお得です!点数計算をわかりやすく解説します。
国家一般職の合格を目指しているあなた。国家一般職の点数計算が難しいと感じていませんか?合格するための目指すべき点数を知るためにも点数計算ができるようになりたいですよね。
国家一般職の標準点を求める点数計算は複雑そうですが、その意味を知ることで理解することができれば、合格のための目標設定や学習計画にも活用できるんです。


標準点は、試験種目ごとの重み付けと偏差値で計算されるんですね。実は、この点数計算方法を理解することでより具体的な数値化された目標と計画を立てることができて合格がグッと近づきます。
国家一般職の試験範囲は、基礎能力試験、専門試験、論文、人物試験(面接)と範囲が広く、科目によっては難易度が高いものもありますので、学習計画はとても重要です。



明確な計画を立てたら後は勉強あるのみ。
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国家一般職の点数計算を図解で解説!偏差値と配点比率がポイント!





国家一般職の合格を目指すのに点数計算を理解しておきたいです!



理解しておくと役立ちますので、わかりやすく解説します
!
国家一般職の合格の判定は、各試験種別ごとに計算される標準点で判定します。
この標準点の点数計算の方法は、人事院から発表されている『合格者の決定方法』に記されています。合格者の決定方法では、標準点の算出方法として計算式が記載されていますが、要するにこうなります。


国家一般職では、点数計算を行ううえで次のような特長があるため、単純な正解数(素点)ではなく、難易度や点数のばらつきに影響されないよう、標準点という一定の基準により合否の判定を行います。
- 試験種目により満点が異なる
- 受験者の素点(正解数)にばらつきがある
- 年度により難易度が異なる
これらの影響を修正するために、偏差値と傾斜配点を考慮した標準点が用いられます。



なんか難しそう・・・



点数計算で使われてる項目の意味がわかれば、難しくありませんよ!
この算出方法は『なんか難しそう』『よく分からない』といった感想がでることもあるかと思います。一見複雑そうに見えますが、この点数計算の計算方法の意味を理解すると一気に理解が進みます。
国家一般職の点数計算でつかわれている偏差値とは?
国家公務員におけて合格・不合格は標準点により判定されます。標準点を簡単にいうと、『あなたの点数が受験者全体の成績の中でどの位置にいるのか』を表した値なんです。
同じ正解数であっても、その年の難易度、平均点、受験者の成績の分布により変動します。あなたの得点が高く平均点が低かった場合には標準点は高くなります。



要するに標準化された点数なんですね!
年度による難易度の差や、技術職など満点がことなるものを標準化して、一定の基準で判断するためのものということです。


これが国家一般職における標準点の算出方法となりまります。要するに、偏差値によってあなたの標準点が決定するということになります。
XーM の箇所は、『素点(正解数)から平均を引いた値』となります。仮に、平均点と全く同じ点数だった場合の点数計算の結果として、偏差値は50となるわけですね。この50点が偏差値の標準となります。


この偏差値に、試験種別ごとの配点比率を掛け合わせると標準点になります。国家一般職の配点比率は、筆記試験(第1次試験)では、教養試験が2/9、専門試験が4/9です。
先程のように、平均点と全く同じ点数だった場合の偏差値は50となりますので、点数計算を行うと1次試験の標準点は333点となりますね。


ここで1つ注意しておきたいことがあります。国家一般職試験が実施される年度により、この点数は3点~5点ほど上下します。
それは、平均は小数点第3位まで計算されるので、ぴったり同じ点数になることはまれであること、また、標準偏差が試験種目ごとに異なることが理由です。
しかし、この『平均の標準点が333点になる』ということは、1つの基準として覚えておくと役立ちますよ!



この標準点を求める点数計算がどのように目標と計画に役立つのかを見てきましょう!
国家一般職の点数計算では試験種目毎に配点比率が違う
国家一般職では、1次試験と2次試験があり、それぞれの試験の配点比率はこのようになっています。
国家一般職の行政区分における配点比率
試験種目 | 教養試験 | 専門試験 | 一般論文試験 | 人物試験 |
---|---|---|---|---|
配点比率 | 2/9 | 4/9 | 1/9 | 2/9 |
地方上級職では配点比率の約5割が人物試験となっており人物重視であるのに対して、国家一般職では、教養試験と専門試験で6/9(約7割)の比率で筆記試験重視となっています。
一般論文試験は1/9と少ない配点比率ではりますが、基準点という足切りもありますので気は抜けません。1次試験では、教養試験の2/9に対して、専門試験は4/9と2倍となっています。



では、専門試験の傾斜配点は教養の2倍なんですね



勘違いしやすいところですが、単純に2倍にはならないんです。
偏差値の部分で使われている、平均点と標準偏差が影響してきます。下記は、令和5年度(2023年度)の試験結果です。
項目 | 教養試験 | 専門試験 |
---|---|---|
満点 | 40 | 40 |
基準点 | 12 | 12 |
平均点 | 24.852 | 21.831 |
標準偏差 | 5.207 | 7.104 |
上記の表より、教養試験と専門試験を比較することで、国家一般職の特徴の1つとして、このような傾向が見えてきます。
- 平均点は専門試験の方が低い ⇒ 専門試験の方が難易度は高い
- 標準偏差は専門試験の方が多い ⇒ 受験者の成績の分布の範囲が広い
令和5年度(2023年度)からの過去5年間を見てみると、上記とほぼ同様の傾向であることがわかります。
ただし、令和2年度(2020年度)はコロナ禍の影響により、様々なことが例年とは大幅に異なっていた年ですので、例外として見た方が良いでしょう。
5年間の平均点と標準偏差の推移
年度 | 教養試験 | 専門試験 | ||
平均点 | 標準偏差 | 平均点 | 標準偏差 | |
2023年度 | 24.852 | 5.207 | 21.831 | 7.104 |
2022年度 | 22.892 | 4.928 | 21.040 | 6.756 |
2021年度 | 21.589 | 4.840 | 21.502 | 6.749 |
2020年度 | 22.518 | 5.254 | 21.967 | 7.303 |
2019年度 | 19.099 | 4.807 | 21.808 | 7.213 |
このことから、国家一般職の1次試験では、『専門試験は配点比率は高いが難易度も高い』と言うことがわかりますね。
これを踏まえて、学習計画を立案し対策を立てていくことが、国家一般職試験を突破する鍵にるんですね。学習計画をたてるうえで下記の記事が参考になりますので、興味がある方は見てみてくださいね。
国家一般職の点数計算で押さえておきたい4つのポイント


国家一般職の点数計算の計算方法を理解しその意味がわかると、数値化されたより具体的な目標設定や学習計画に活用することができます。
そのためにも、標準点以外にも知っておいた方がよい用語やポイントがあります。それらを4つのポイントとして順番に解説していきます。
ポイント①:平均点とボーダーライン





合格ボーダーと平均点が気になります。



行政地域により平均点とボーダーの関係性がちがうので、見てみましょう!
国家一般職の点数計算では、各試験種目毎に平均点が算出されます。この平均点は、その年度の受験者全員を対象とした全国平均点となります。


出典:2023年度 国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験) 合格点及び平均点等一覧
下記のグラフ(合格ボーダー:令和5年度)では、試験種目毎の平均から点数計算を行い、1次試験の平均点と最終試験の平均点を算出しています。
そして、各行政地区ごとの合格ボーダーとなる、1次試験合格点と最終試験合格点と平均点との比較を行っています。
合格ボーダー:令和5年度




棒グラフの青い部分が1次試験の合格ボーダーとなります。9つの行政地域の内、関東甲信越、東海北陸、近畿の合格ボーダーは平均点を上回っていますね。
合格ボーダーの高い行政地域


一方で、最終合格点が比較的低めの北海道や東北、四国では、1次試験で平均点以上を取ることができれば、2次試験ではだいぶ楽になりますね。
合格ボーダーの高い行政地域


基準点を下回る足切りさえなければ合格できる確率は高いことがわかります。
逆に、最終合計点の高い、関東甲信越、東海北陸、近畿などでは、平均点を上回っても1次試験のボーダーギリギリでは、最終試験のボーダーをクリアするためには、2次試験でかなりの高評価(高い標準点)を取る必要がでてきます。
2次試験の標準点


2次試験の平均といわれている4C(論文の評価:4、面接の評価:C)では全く足りません。論文は1~6の6段階評価で3以上が必要となり、面接(人物試験)ではA~Eの5段階でD以上の評価が必要となります。
2次試験は点数ではなく評価での判定となりますので、1次試験の筆記試験と比較して対策が難しい、対策しにくいといった面もありますね。



1次試験でより多くの得点を獲得したいところです。
ポイント②:偏差値と標準偏差の考え方


偏差値というと、高校受験や大学受験ではおなじみですね。国家一般職の点数計算で使用される偏差値は、高校大学受験のものとは少し異なります。


高校大学受験の偏差値では10をかけているのに対して、国会一般職の点数計算では15をかけていますが、これは、偏差値の分布の範囲が0~100になるようにする為なんですね。
行政地区ごとの偏差値
令和5年度(2023年度)の国家一般職試験を例に、行政地域ごとに1次試験(筆記試験)の合格点を偏差値に置き換えて見てみましょう




国家一般職における行政区の9つの行政地域の内、関東甲信越、東北北陸、近畿は人気も高く、合計点も平均点を超えています。
偏差値を見ると、関東甲信越が53.3点、東北北陸が53.3点、近畿が54.6点、となります。



人気の3つの地域も、偏差値はそれほど高くないような気がしますね。



1次試験の合格ボーダーだけをみるとそうですね。
これには、『合格点が全国平均よりも少し高い点数』ということが理由になります。
しかし、国家一般職では国家一般職9つの行政地域全体的にいえることですが、特に人気の3地域については、1次試験でボーダーギリギリだった場合、論文と人物試験において、高い評価を取る必要がでてきます。
例えば、最終試験の合格ボーダーが一番高い東海北陸の場合を見てみると、2次試験では次のような評価が必要であることがわかります。
最終合格点:537点 1次試験合格点:345点
1次試験が合格ボーダーギリギリだった場合
2次試験で必要な点数:192点 ⇒ 論文:面接で 3A、4B、5B、6C の評価が必要
また、平均点と標準偏差の関係から、1次の筆記試験での得点の分布はこのようになります。
1次試験の得点の分布範囲


国家一般職においても。平均点と標準偏差はこのように正規分布となります。正規分布のの特長として、『68%95%ルール』というのものがあります。
- 平均点から標準偏差1つ分の範囲に全体の68%が入る
- 平均点から標準偏差2つ分の範囲に全体の95%が入る
これを、1次試験の満点である40点の範囲でまとめてみました。


平均点ですから、当然それよりも高い得点を獲得している受験者がいます。
『標準偏差の68%95%ルール』をベースに考えた場合、教養試験で素点31点~35点、専門試験で素点36点~31点、つまり7割から9割の正解率という成績の受験生が13%存在することになります。
また、平均点を上回る点数として、教養試験で26点~30点の得点、専門試験で、23点~29点の得点の受験生が約34%存在することになります。
この中の上位の点数の場合を計算すると・・・
教養試験30点、専門試験29点の場合:標準点は424点で、偏差値は65.1
最高点に近い教養試験35点、専門試験36点の場合は;標準点は531点で、偏差値は79.9
仮に、1次試験でこの点数だった場合、論文と人物試験で基準点を下回る足切りにならなければ、ほぼすべての行政地区の最終合格点をクリアできる点数です。



人気の地域で最終合格する人達は、合格ボーダーを大きく上回る点数を取っているんですね。



実際には偏差値65以上の高い難易度になるようです。
ポイント③:基準点とは?足切りに要注意!


基準点について、人事院から発表されている『合格者の決定方法』に記されています。
人事院『合格者の決定方法』より一部抜粋
3.基準点などについて
基準点(人物試験においては、Dの評価)に達しない試験種目が一つでもある受験者は、他の試験種目の成績にかかわらず不合格となります。
出典:合格者の決定方法
筆記試験の各試験種目の基準点は、多肢選択式試験については原則として満点の30%とし、記述式試験については個別に定めることとしています。
国家一般職においては、試験種目として、基礎能力試験、専門試験(多肢選択式)、一般論文試験、専門試験(記述式)、人物試験があります。
そして、この試験種目ごに基準点が設定されています。基準点とは要するに足切りラインです。配点比率で試験種目に重み付けがされていても、極端に点数が低い科目がある場合には合格することはできません。



全体のバランスも求められているのですね。
この基準点に満たない点数の場合には、足切りとなり無条件で不合格となります。例え、他の試験種目が好成績であっても、満点であっても、基準点に満たない試験種目があれば即足切りとなります。


1次試験の基礎能力試験(教養試験)と専門試験は満点40点の30%の12点が基準点となります。
また、2次試験では、一般論文試験は6~1の6段階評価の評価3、人物試験ではA~Eの5段階評価の評価Dが、それぞれ基準点となります。



ここで特徴的なのが、一般論文試験ですね。
論文試験の実施は1次試験で行われますが、結果発表は最終試験のタイミングとなります。1次試験の合格・不合格は、論文試験の結果とは関係無く、教養試験と専門試験の標準点できまります。
しかし、この時点で基準点に満たない結果だった場合、いかに他の試験試験種目の成績が良くても、官庁訪問のできが上出来だったとしても、足切りで不合格となります。
そのようなことにならないように、しっかりと対策したいところです。以下の記事も参考にしていただけるといいと思います。
ポイント④:配点比率と傾斜配点





傾斜配点とはどうやって計算するのですか?



試験内容ごとの点数の重み付けとなります。
傾斜配点とは、ある試験において、特定の科目や試験内容の得点の重み付けを設定すること。特定の比率(傾斜)をかけて点数計算を行います。
科目Aの斜頸比率が1,科目Bの斜頸比率が2とした場合、科目Aと科目Bでそれぞれ正解数が10の場合
点数 = (科目A:10✕1=10)+ (科目B:10✕2=20) = 30点
となります。
国家一般職の行政職の配点比率
人事院の『国家公務員採用試験について』では、公務員について次のような案内があります。


下記は国家公務員いついての抜粋になります。
国家公務員の仕事は、社会の様々な分野にまたがり、皆さんを含む国民一人ひとりに深く関わる重要な仕事です。
国家公務員は、日本国内にとどまらず、国際的にも活躍することのできる職業です。
引用:総合職試験・一般職試験(大卒程度試験) 国家公務員採用試験について
国家一般職試験とは、『定型的な事務をその職務とする係員の採用試験』であると位置づけられています。国家一般職試験の4つの試験種目はこの通り。




そして、各試験種目の配点比率と求められている能力をまとめるこのようになります。
- 公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)
- 必要な専門的知識
- 文章による表現能力、課題に対する理解力
- 人柄、対人能力
国家公務員の事務方として、一通りの能力が求められていますが、その中でも、『区分に応じて必要な専門的知識』の比率が特に重要視されていることが分かります。
詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。


国家一般職における傾斜配点とは?
国家一般職の点数計算において、この配点比率は大きな意味を持っています。
配点比率について、教養試験の2/9に対し、専門試験の配点比率は4/9となっています。配点比率を見た時に、専門試験は教養試験の2倍となっていることから、このような考え方もあるようです。
標準点ではなく、傾斜配点を用いた素点で計算する方法の考え方
配点比率から、専門試験は教養試験の2倍となるので、傾斜の点数として、専門試験を2倍の傾斜をかけて計算する。
例)
教養試験の素点:24点 専門試験の素点:20点 の場合
傾斜点 = 教養24点 + 専門(20×傾斜2) = 24+40 = 64
素点そのままの点数計算と比べると、実態に近いですが、厳密には正確ではありません。配点比率は確かに、専門試験が2倍となりますが、国家一般職では標準点で合否の判定を行います。
そして、標準点の点数計算では、年度毎に変わる平均点と標準偏差を用います。このため、結果として約2倍にはなりますが、厳密には2倍ではない、と言うことになります。
下記は、令和5年度(2023年度)の1次試験における傾斜配点をまとめた表となります。


このように、同じ素点であっても教養試験と専門試験の傾斜率は異なります。素点の点数が高いほど傾斜率は少なく、素点が低くなると傾斜率は多くなります。
国家一般職の点数計算の活用法3選!目標設定と学習計画をより具体的に!





点数計算を活用する方法はありますか?



目標設定と学習計画がより具体的になる活用法があります!
点数計算を理解するだけではなく、国家一般職試験の合格に向けて活用してみたいですよね?
点数計算を使って、実際に数値を使うことにより、数値化されたより具体的な目標設定と、それを実現するための学習計画を立てることに活用することが出来るんです。
国家一般職の点数計算の活用法



それでは、活用法を1つづつ見ていきましょう!
点数計算の活用法①:1次試験での傾斜配点による目標設定
国家一般職の一次試験の判定対象となる教養試験と専門試験の点数表を見てみましょう。
令和5年度(2023年度)の平均点と標準偏差
項目 | 教養試験 | 専門試験 |
---|---|---|
満点 | 40 | 40 |
基準点 | 12 | 12 |
平均点 | 24.852 | 21.831 |
標準偏差 | 5.207 | 7.104 |
国家一般職における傾斜配点
これを点数計算により標準点を算出すると下記のようになります。さらに、同じ素点の点数について傾斜率を算出しています。





点数が高くなるほど、傾斜率は低くなりますね。
満点40点の正解率80%となる素点32点での標準点は、『教養:156、専門317』で傾斜率は2.03となります。また、正解率40%の素点16点では、『教養:54、専門;167』で傾斜率は3.09です。
この表から分かるとおり、傾斜を一律2倍とするのは、標準点で考えた場合大きな差になります。
国家一般職では傾斜配点の高い専門試験を優先すべき
国家一般職の1次試験では、前述の通り専門試験の配点比率が教養試験の2倍、傾斜配点も1.8倍~3倍以上となっており、専門試験の重要度がうかがえます。
1次試験の合格には、専門試験をどのように攻略するかが鍵になります。配点比率の多い専門試験で高い得点を取ることが重要になります。



では、専門試験を中心に勉強をすすめていこう!



確かにそれも重要ですが、1つだけ注意点があります。
国家一般職試験の合格には専門試験が重要となることは確かですが、もう1つ注意したいことがあります。もう一度、教養試験と専門試験の点数表を見てみましょう。
項目 | 教養試験 | 専門試験 |
---|---|---|
満点 | 40 | 40 |
基準点 | 12 | 12 |
平均点 | 24.852 | 21.831 |
標準偏差 | 5.207 | 7.104 |



ここで注目したいのが、平均点と標準偏差です。
平均点は、教養試験の24.852点に対して、専門試験は21.831点と、専門試験の方が3点ほど低い点となります


平均点と標準偏差を比較することにより、教養試験と専門試験について下記のとおり3つのことがわかります。
- 平均点の差から、教養試験よりも専門試験の方が試験の難易度が高い
- 平均点が低い専門試験の方がより高い得点をすることで標準点をより伸ばすことができる
- 標準偏差が高い専門試験の方が、偏差値つまり標準点の伸び率が低い



難易度は高めでも、専門試験を頑張る価値はありますね。
以上の観点から、国家一般職の1次試験では、専門試験により注力することが効率的であるといえますね。専門試験でより得点を伸ばすために、狙い目を押さえてしっかりと対策していきましょう!


また、試験の対策するえでは、試験制度の変更で影響をうけることがあります。試験制度については、最新情報を常にチェック為ておくと良いでしょう。
点数計算の活用法②:1次試験と2次試験の割合
点数計算を理解することで合格ボーダーも具体的な数値で確認することが出来るようになります。
国家一般職では、1次試験と2次試験がありますので、それぞれの合格ボーダーの点数と、自分の目指すべき点数を明確に把握する事が重要です。



合格ボーダーは気になります



合格ボーダーの計算など、点数計算をどのように活用するかを見ていきましょう。
1次試験と2次試験の合格判定
国家一般職の1次試験では、教養試験、専門試験、論文の試験が行われますが、1次試験の合格か不合格かの判定は、教養試験と専門試験で決定されます。
1次試験と2次試験の合格判定


国家一般職で最終的に採用されるためには、官庁訪問で内々定の獲得も必須ですが、まずは筆記試験と人物試験で足切りを避け、最終合格を勝ち取る必要がありますよね。
国家一般職は、1次試験の合格、及び、1次試験と2次試験の標準点の総合点で最終合格の合否が決定します。



1次試験の結果が最終合格に持ち越されることがポイントです!
国家一般職における1次試験の重要性
仮に、1次試験と2次試験で、1次試験からの点数の持ち越しがなく、それぞれで合否が判定されるのであれば、1次試験は、各行政地域で設定された合格ボーダーをギリギリであってもクリアできれば、合格となります。
しかし、あくまで1次試験の標準点と2次試験試験の標準点の合計した点数での判定となりますので、1次試験がボーダーギリギリでは、2次試験の論文と面接で高評価(高得点)を取る必要がでてきます。
論文と面接については、傾向と対策はもちろん必要になりますが、1次試験の筆記試験と比べて、特に高評価を狙いに行く場合には対策が難しかと思います。
国家一般職で1次試験でいかに高得点を取るかが合格のポイント
1次試験と2次試験の総合点で合否が決まる国家一般職においては、1次試験でいかに得点を取るかが重要なポイントとなります。
令和5年度(2023年度)を例にして点数計算をしてみましょう。


最終合格点が低かった北海道を見てみましょう。行政北海道のボーダーはこうなります。
第1次試験合格点 標準点で 253点
最終合格点 標準点で 429点
1次試験がボーダーギリギリの場合、2次試験では 176点が必要となります。
下記の表は、1次試験の合格ボーダーをクリアするために必要な、教養試験と専門試験で必要な素点を表したものとなります。


上記の表では、赤枠がボーダーギリギリのラインとなります。
例えば、教養試験で足切りをギリギリを免れる基礎点である12点だった場合は、専門試験で25点以上が必要となります。
教養試験 標準点=10×(2/9)×(15×(12-24.852)/5.207)+50)=28
専門試験 標準点=10×(4/9)×(15×(25-21.831)/7.104)+50)=251
上記の場合の標準点は279点となります。
そして、最終合格点をクリアするためには、2次試験では、429点 – 279点 = 150点 が必要となります。2次試験で150点の場合、論文と面接で下記のような評価が必要となります。
2次試験の標準点


2次試験で150点を取るためには、面接がD評価では点数が届きませんね。ただ、平均である4C(論文:4、面接:C)が取れればボーダーに届きます。
また、2次試験で論文の評価が2、もしくは面接の評価がEの場合は基準点に満たないことになり足切りとなるので、ここはクリアしたいところです。



足切りだけは避けたいですね。。。
足切り回避のギリギリの最低点となる3Dの場合の標準点は87点です。可能であれば、2次試験が評価:3Dとなることも見越して、1次試験ではそれを満たすだけの点数が取れるのがよいですね。
上記の表の黄色い点数が、その条件を満たした点数です。



1次試験でより多くの点数をとれば余裕がでますね。
専門試験で7割(28点~30点)程獲得出来れば、ほぼ届く点数ですね。
もしくは、(この表にはあらわれていませんが)教養試験と専門試験をともに6割正解の24点ずつとれれば、標準点は347点となり、条件を満たせます。
これが、人気の3地域(関東甲信越、東海北陸、近畿)の場合は、さらに高得点が必要となります。北海道よりも100点以上差があります。7割以上の正解率を取りたいところです。


点数計算の活用法③:国家一般職の最終合格までのロードマップ
今までに紹介してきたように点数計算に関して理解が深まれば、このようにゴールから逆算して具体的な目標を立てることも可能になります。


最終合格点
あなたが受験予定の年度の最終合格点を予想します。
このとき、過去の実績から最終合格点の数年間の推移、募集人数や倍率、難易度の変化(平均点や標準偏差が上がるか、下がるか)などから予想します。
正確な予想は難しいですが、予備校などでは過去の傾向から地域毎の予想をしているので参考にするとよいですね。
2次試験の評価の目安
1次試験も目標を立てる前に、まずは2次試験の標準点の目標を定めましょう。論文と人物試験で何点がとれそうなのか?、何点を目標とするのか?
論文も、人物試験の面接も高得点(高評価)を狙って取ろうと思うと、通常の準備に加えさらに加点を狙うための努力と時間が必要がになります。
それよりも、1次試験の筆記試験の対策をする方が効率的ではないでしょうか。
1次試験の目標点数
目標とする最終合格点から2次試験の標準点を差し引いた点数が、1次試験の目標の標準点となります。
1次試験の教養試験と専門試験の割合を決める
最後に、1次試験の目標標準点を取るために、教養試験と専門試験をどれくらいの割合で得点を狙うのかを定めましょう。
目指す区分にもよりますが、1次試験では、一般的には『教養試験6割、専門試験7割』を目指すのが良いとされています。これまでに見てきたとおり、傾斜配点や難易度を踏まえて、このような数値になっているのですね。
単純に、6割7割と言われてもピンとこないかも知れませんが、点数計算を理解すると、その理由もわかるようになるのではないでしょうか。
点数計算を活用した目標設定と学習計画で国家一般職試験を突破しよう!


国家一般職における点数計算について解説してきました。標準点は、試験種目別の配点比率と偏差値を使って算出された基準を標準化するための点数となります。
国家一般職の特徴として、配点比率の高い専門試験をいかに攻略するかが、1次試験の突破の鍵になります。そして、目指す試験地区の偏差値を意識した目標設定も大切です。


この点数計算を活用することで、国家一般職試験の合格に向けたより具体的な目標設定と学習計画にすることもできます。



限られた時間で確実に合格するためには環境も大切です!
アガルートであれば、『プロ講師への質問』『専門スタッフへの相談』『最適なカリキュラム』など万全なフォロー体制で、1次試験の筆記だけでなく、論文と面接の対策も充実しており効率的な学習環境が揃っています。
具体的に設定した目標と計画を整った環境で実行に移しましょう。そして、国会一般職試験の突破を突破し合格を勝ち取ってくださいね!
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