効率的に勉強したいので科目を絞りたい。捨て科目はどのように決めたら良いですか?
あなたにあった捨て科目を決めるための3つのステップがあるんです!
国家一般職試験の受験を検討しているあなた。
国家一般職試験は捨て科目を作った方が効率的に学習が進められると知ったものの、決め方がわからなくて不安になりますよね?
次の3つのステップを順番に進めることで、あなたにあった捨て科目を決めることができます。
『捨て科目はこれ!』というように決まっているわけではなく、志望先の傾向、配点比率、あなたの得意・不得意や知識レベルを踏まえて決めるものです。
限られた時間の中で合格ラインを突破するには、優先する科目と捨てる科目を決定し、優先度を決めて学習を進めることがポイントとなります。
あなたが決めた優先度で科目別に対策するなら、単元別の短い講義のアガルートで効率的に勉強ができますよ!
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国家一般職の捨て科目を決めるための3つのステップ
国家一般職試験は出題される科目が多く、勉強時間の配分に悩む方も多いのではないでしょうか。
公務員試験に合格するのに満点を取る必要は無く、規定の合格ラインを上回れば良いことになります。
確実に合格ラインを超えれば良いわけです!
限られた時間の中で、効率よく勉強するためには『捨て科目』を決めて、優先度・重要度の高い科目から勉強していく学習計画を立てることが重要になってきます。
この捨て科目を適切に選択し、あなたなりの効率的な学習方法を見極めることによって、筆記試験の突破は難しくありません。
まずは、3つのステップを見ていきましょう。
ステップ①:まずはボーダーラインを確認する
国家一般職ではどれくらい点数をとればいいのかな?
一次試験のボーダーラインは教養試験で6割、専門試験で7割といわれています。
国家一般職試験の一次試験では満点を取る必要はありません。
とはいえ、各試験で基準点に満たない場合、即足切りで不合格となってしまうので一定以上の得点が必要です。
では、合格するためにはどれくらいの得点が必要となるのか?それは・・・
教養試験(基礎能力試験)で6割の得点、専門試験では7割の得点がボーダーラインとなります。
この数字は、アガルートアカデミーを始め多くの予備校でも言われていることなので、大幅なズレはないでしょう。
まずは、得点の目安を押さえておくとよいですね。
人事院の国家公務員試験・採用情報NAVIに記載されている、令和5年度(2023年度)の大卒程度試験の合格点及び平均点等一覧はこのようになっています。
令和5年度(2023年度)の第1次試験合格点をみてみると・・・
区分 | 行政区 | 合格点 |
---|---|---|
合格点が一番低い点数 | 行政北海道 | 253点 |
合格点が一番高い点数 | 行政近畿 | 351点 |
平均の点数 | ー | 303点 |
これを基準に、2023年度の場合にボーダーラインをギリギリで突破するために必要な得点を、教養試験と専門試験それぞれで計算するとこのようになります。
教養試験で6割、専門試験で7割の得点できれば、どの行政区でもボーダーラインをクリアすることになります。
この国家一般職のボーダーラインをクリアするためにも、捨て科目を作り、優先して勉強する科目を絞っていくことが重要なんですね。
得点の目安がわかったので、次は捨て科目の決め方を見ていきましょう。
ステップ②:捨て科目を決める3つの基準を理解し方針を決める
限られた時間を有効活用するためには、捨て科目を決めることは必須となります。
捨て科目はどうやって決めたらいいのでしょうか?
捨て科目はどのようを選ぶ3つの基準があるんです。
捨て科目を決める為の3つの基準はこちら。
国家一般職試験において、捨て科目を闇雲に選ぶのは危険です。
この3つの基準を順番に確認してくことで、捨てる科目と対策すべき科目が見えてきます。
この3つの基準を使って捨て科目を作る流れのイメージを解説します。
3つの基準で捨て科目を決める流れを確認してみましょう。
まずは、出題数と難易度を確認します。
効率的に得点を伸ばすには、出題数が多い、つまり配点率が高い科目を対策することで効率のよい勉強ができます。
それとは逆に、出題数が少ない科目、難易度が高い科目を勉強するのは、学習効率で考えた場合に非常にコスパが悪くなります。
出題数が少ない科目、難易度が高い科目は捨てる
続いて、その科目に対して知識があるかどうか、つまり、1から勉強する必要あるかどうかで判断します。
例えば、出題数が多くても難易度が高い科目があるとします。(図のAのエリア)
既にある程度の学習経験があり知識があれば、勉強する価値はあります。
しかし、全く知識が無い場合は、その科目を合格ラインまでに仕上げるには時間がかかりますよね。
1から勉強をする必要がある科目は捨てる
最後に、学習範囲を確認します。
出題数が少ない科目でも復習程度の勉強ですむものであれば、捨てる必要はありません。
しかし、学習範囲が広い場合、その分勉強の時間が必要となり、学習のコスパは悪くなります。
国家一般職の捨て科目を決める3つの基準を活用する流れを見てきました。
具体的な科目についても知りたいです!
具体的な科目は、次の章で掘り下げて解説しています。
具体的な捨て科目の決め方はコチラ===> 国家一般職の捨て科目を決める3つの基準を具体的な科目で解説
ステップ③:得点の設計で捨て科目を最終チェック
捨て科目も決まったし、さっそく勉強開始しよう!
勉強を開始する前に、最後のステップが残っていますよ!
捨て科目を決める3つの基準を使って、捨て科目と捨て科目の候補を決めることができましたね。
国家一般職の勉強には、数ヶ月~1年といった単位で、長い期間が必要となります。
ですので、後になってこのような事にならないようにしっかりと学習計画を立てたいですね。
- これは勉強しておけば良かった!
- この科目は勉強してみたけど難しくて他の科目に時間が取れない
学習計画を立てる際に、最後のチェックをして、捨て科目の精度を上げると良いでしょう。
捨て科目をチェックするときのポイント
- 全体のどれくらいの割合で捨て科目を作るか
- 受験する年度の試験の傾向(出題数や出題範囲)に変更がないかをチェック
- 得点を設計し何点取れそうかを確認する
具体的な捨て科目の決め方はコチラ===>国家一般職の捨て科目の最終チェック!得点の設計と学習計画
国家一般職の捨て科目を決める3つの基準を具体的な科目で解説
捨て科目を決めて勉強を始めたいです。どの科目を捨てれば良いですか?
捨て科目を決めることは必要ですが、基準と決め方があるので順番に見ていきましょう。
捨て科目とするか、対策すべき科目かの判断をしやすいように、具体的な科目も出しながら3つの基準を見ていきましょう。
公務員試験といっても、国家一般職、地方上級職、市役所A日程などがありますね。
共通する科目/共通しない科目、配点が異なるなど、試験によって傾向が異なります。
※2023年度の情報です
上記の通り、国家一般職のみを狙う場合、国家一般職とその他の試験を狙う場合、それぞれで捨て科目の選択方法も変わってきます。
教養科目を例に挙げてみましょう。
国家一般職では、出題数が1となり、捨て科目候補となります。
しかし、国家一般職と地方上級職の同時受験を狙っている場合、国家一般職の出題数だけでは判断できず、より複雑な検討が必要となります。
※この記事では、国家一般職のみ受験することを想定した内容でご紹介します。
このように、あなたの状況に応じて決めていく必要がありますが、捨て科目を選ぶ基準を理解することで、あなたなりの戦略を立てられるようになりますよ。
まずは捨て科目を選ぶ3つの基準をひとつずつ見ていきましょう。
基準①:出題数が少なく難易度が高い科目は捨てる
基準の1つめは、出題数が少なく難易度が高い科目を選ぶことです。
出題数が少ないということは、全体の点数に対する割合(配点率)が低くなり、その科目に回答できなくても全体の影響は少なくなります。
まずは、出題数と難易度で【対策すべき科目 】と【捨てもよい科目】を区別することで、対策が立て安くなります。
また、出題数と難易度という数値化しやすい判断基準であるため、受験者共通の基準になりますね。
国家一般職:教養試験の配点
国家一般職の教養試験は『一般知能分野』『一般知識分野 』があます。
配点は全体の40点に対して、一般知能分野:27、一般知識分野:13と一般知能分野が多く、1つの科目に対する出題数も多い傾向となります。
出題数と難易度でみた場合、人文科学については、ほぼ全科目が捨て科目の候補といえますね。
※勉強難易度には個人差があります。重要度は出題数の多さなどから対策すべきものかどうか、と言う観点で付けた指標となります。
仮に、上記の表の『捨て科目候補』を全て捨て科目とした場合、それ以外の科目の配点は33点で、全体の82%となります。
国家一般職:専門試験の配点
専門試験は、16科目の中から8科目を選択する形式ですので、選択する基準が必要となりますね。
その判断基準の1つとして難易度で判断する方法があります。
※勉強難易度には個人差があります。重要度は何度や過去の傾向から対策すべきものかどうか、と言う観点で付けた指標となります。
難易度は人により異なるので、出題数ほど正確な数値にはなりません。
しかし、過去の試験から下記のような傾向が読み取れます。
- 出題範囲が広いため難易度が高くなる・・・例:英語(一般)
- 範囲が広く浅くなるため頻出分野が絞れない・・・例:経営学
- 年度により難易度が安定しない・・・例:国際関係、政治学
あなたの得意不得意にもよりますが、このような科目は捨て科目にしたほうが無難です。
基準②:知識がなくイチから勉強する必要がある
1つのめの基準【出題数が少なく難易度が高い科目】という数値化された明確な判断基準により、【対策すべき科目 】と【捨て科目の候補】を分ける事ができました。
一方で、2つ目の基準は、その科目に対してあなたに知識があるかどうか、という個人差がでる基準となります。
専攻して学んだ科目や、科目による得意不得意があると思います。
教養試験の場合を見てみましょう
科教養試験では、科目により出題数が異なります。
下記の表は、出題数と難易度でエリアを4つに分類した場合に、どの科目がどのエリアになるかを示しています。
基準①で下記のように判断できるかと思います。
対策科目/捨て科目 | 判断内容 | 科目の例 |
---|---|---|
捨て科目 | 出題数が少なく難易度が高いエリアC | 世界史、日本史 |
対策する科目 | 出題数が多く難易度が低いエリアB | 現代文、英文 |
難易度は高いが出題数が多く勉強のコスパがよいエリアA | 数的推理、判断推理 |
4つのエリアで、対策するか捨てるかの判断が難しいのは、エリアAとエリアDになりますね。
この時に『知識がなくイチから勉強する必要があるかどうか』という判断基準がいきてきます。
知識が全くない科目をイチから勉強するのは非常に効率がわるくなり、他の重要な科目の勉強の時間が減ってしまいます。
したがって、知識が無い科目については、捨て科目として『勉強しない(=その科目の勉強に時間を割かない)』という割り切りも大事な決断となりますね。
基準③:出題数に対して学習の範囲が広い
2つのめの基準では、知識が無い科目は全て科目にする、というものでした。
では、知見のある科目なら対策するとしてよいのか?という疑問もあるかと思います。
歴史が得意なので、日本史や世界史を選択しようと思うのですが。。。
得意科目であっても、学習に対するコスパは考慮しましょう
仮に捨て科目とした科目であっても、復習程度の学習で済むのであれば、少しでも点数を稼ぐための保険として学習する時間を確保するのもよいでしょう。
しかし、その科目の学習にある程度の時間を割く必要がある場合、学習範囲が広い分、学習時間が増えることになります。
出題数に対して学習の範囲が広い【コスパの悪い科目】と、対策のしやすい【コスパの良い科目】をそれぞれご紹介します。
捨て科目の選択基準|コスパの悪い科目の例
出題数が少ない科目の場合、学習のコスパが悪く、全体の点数を下げる原因になることも・・・
したがって、下記のような『出題数に対して学習の範囲が広い科目』は捨て科目とする方が良いでしょう。
出題範囲が広い科目
科目 | 学習のコスパが悪い理由 |
---|---|
日本史 世界史 | ・出題範囲が広すぎるので学習のコスパが悪い ・暗記する範囲が非常に多い(暗記してもそれを維持するコストがかかる) |
物理 化学 | ・配点が低い割に出題範囲が広い |
国際関係 | ・範囲が広く、地理・歴史の深い知識が必要な上に時事ネタも出される ・勉強に時間がかかる |
出題範囲の広さ以外にもコスパが悪いものがあります。
それは、【難易度が安定しない科目】です。
国家一般職の専門科目は、科目によって難易度の波が激しいものとなり、その中でも下記の科目は特に難易度が安定しない科目となります。
問題の難易度が安定しない科目
科目 | 学習のコスパが悪い理由 |
---|---|
政治学 | ・広く浅く出題されている傾向がある ・年度により問題の難易度が安定しない |
国際関係 | ・出題範囲が広い ・年度により問題の難易度が安定しない |
経営学 | ・広く浅く出題されるため、頻出分野がない ・難易度は普通であるが、年度により問題の難易度がかわる |
捨て科目の選択基準|コスパの良い科目の例
コスパの良い科目の例として、地理と生物が挙げられます。
教養試験では、人文科学の地理と生物は『余裕があるなら対策してもよい科目』と言えますが、その理由は下記の通りです。
対策がしやすい科目
科目 | 学習のコスパが良い理由 |
---|---|
地理 | ・世界史や日本史に比べると出題範囲が狭い ・頻出する問題もパターンがあり対策しやすい |
生物 | ・国家一般職では、生物は出題範囲が狭い ・頻出事項に偏りがあり非常に対策がしやすい ・暗記科目で身近な問題が多いため勉強しやすい |
これら3つの基準を活用し、あなたなりの捨て科目を決めて下さいね。
国家一般職の捨て科目の精度を上げる!得点の設計で最終チェック
これまで、捨て科目について必要性を理解し、決めるための3つ基準を見てきました。
学習計画を立て、実際に学習を開始する前の最終チェックとして、【得点の設計】を行ってみましょう。
これにより、さらに効率良く学習をすすめるための準備を整え、国家一般職試験に合格する確率を上げていきましょう!
最終チェック①|全体のどれくらいの割合で捨て科目を作るか
捨て科目はどれくらい作ればいいのでしょうか?
一概には言えませんが5科目くらいを目安にすると良いですよ。
捨て科目は、勉強開始前の学習計画段階で決めるものです。
勉強前に決めるので『本当に捨てても大丈夫か?』といった不安はありますよね?
そのような不安は誰にでもあるのものです。
そんな時は『これならいけそう!』という根拠を持つために数値化しましょう!
この後で紹介する、『得点の設計』を行うことで具体的な数値を可視化することができす。
しっかりとした、根拠のある計画を立てたら、後は合格に向けてひたすら勉強あるのみ!
最終チェック②|受験年度の傾向を事前確認する
国家一般職試験において、年度により科目ごとの出題数や出題範囲が変わることがあります。
あなたが受験する年度の公務員試験について、しっかりと情報を収集し、既出の情報を鵜呑みにしないようにしましょう。
国家一般職の主な制度変更
年度 | 制度変更 | 変更内容 |
---|---|---|
2023年度以前 | 合格有効期間の延長 | 国家一般職試験に合格から官庁訪問までの有効期限 2022年度までは3年、2023年度から5年に延長 |
2024年度 | 基礎能力試験(教養試験)の出題数削減 | 変更前:40題(知能問題:27問 知識問題:13問) 変更後:30題(知能問題:24問 知識問題:6問) | 2024年試験より、基礎能力試験の出題数が削減される
知識分野の出題内容変更 | 変更前:自然・人文・社会(時事を含む) 変更後:自然・人文・社会に関する時事、情報 | 基礎能力試験の知識分野は、出題数の大幅な削減に加え、出題内容も変更される
2024年度の制度改正では、2023年度までの試験とくらべて教養試験の出題数が10題少なくなります。さらに知能分野では出題内容も変更されます。
この出題数や出題内容の変更は、捨て科目を決める上で、少なからず影響がありますね。
しかし、制度改正の情報を正確に把握しておけば、捨て科目の必要性を理解し、捨て科目の決め方の基礎となる3つの基準を丁寧に進めていくことで、適切な捨て科目を作る事ができます。
そういった情報収集って結構大変ですよね・・・
この時に活用したいのが資格試験の予備校や通信講座です。
例えば、アガルートでは、長年にわたる公務員試験対策講座を運営してきたノウハウと優秀な講師陣により、最新情報を押え、傾向や動向に関する動画の配信も行っています。
自力で情報収集を行うのは非常に手間と時間がかかるものですので、このような予備校も活用してみて下さい。
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最終チェック③|得点を設計し見通しを立てる
対策する科目と捨て科目を決めるにあたり、最終的にあなたの得点できる点数を見積もることが重要になります。
国家一般職の一次試験では、教養試験(基礎能力試験)40問、専門試験40問がありますが、合格者の判定は単純な正解数ではなく、標準点で判定されます。
【参考】標準点の考え方
標準点とは、試験種目によって満点(要解答題数)が異なっていること、受験者の素点のばらつきが異なっていることの影響を修正するために用いられるものです。
素点(試験範囲全80問の中で正解した問題の点数)、平均点、標準偏差(素点のばらつきを示す指標)を元に算出されます。
標準点については、後ほど具体的な数字を用いて説明します
参考:合格者の決定方法(2023年度)より
ここでは、分かりやすくするため、正解数を用いて解説します。
例えば、下記のように目標を設定したとします。
- 全80問のなかで合格ラインを70%と設定
- 56問以上の正解を目標とする
この場合、下記は間違った考え方となります。
得点を設計するときの間違った考え方
56問分の科目を対策する科目とし、残り24問分を捨て科目にする
対策する科目に対しては、優先度を設定し、優先度の高い科目から勉強をしていくことになりますね。
しかし、対策したとしても、その科目で満点が取れるでしょうか?
満点を取ることを前提とするのは現実的ではないかもしれないですね。
捨て科目を作る事で、対策すべき科目に対して集中して学習することができます。そうすることで、対策科目は70%~80%の正解率も期待できますね。
対策した科目であっても、70%~80%の正解率となる前提として、全体の得点を設計すると、より現実的になります。
適切な得点の設計をするための考え方
- どの科目を対策し、どのような優先順とするか
- どの科目で何割くらいとれそうか
- 優先度が低くても、保険のためにはどの科目を対策するか
- 捨て科目でも、関連知識や軽い復習で得点できそうなものはあるか
このように科目全体で、得点を設計することで、学習計画が立てやすくなります。
得点を計算して、その結果があなたが設定した合格ラインに届かない場合は、間違った設計をしていることになります。
見通しがあまく間違った設計をしてしまうと、国家一般職試験に不合格となる可能性もありますので、十分に検討し下現実的で合格率を高められる設計をしてくださいね。
国家一般職では専門試験を優先しよう!国家一般職の傾斜配点の考え方
傾斜配点とは?
傾斜配点とは、試験内容により配点率が異なることを指します。
国家一般職では、基礎能力試験、専門試験、一般論文試験などにおいて、傾斜配点が採用されています。
基礎能力試験(教養試験)に対して専門試験の配点比率は2倍となっています。
試験種目 | 基礎能力試験 (多岐選択式) | 専門試験 (多岐選択式) | 一般論文試験 | 人物試験 |
---|---|---|---|---|
配点比率 | 2/9 | 4/9 基礎能力試験の2倍 | 1/9 | 2/9 |
しかし、国家公務員試験での合格判定は、【標準点】であるため単純に2倍にはなりません。
標準点の計算はこのように行います。
標準点 = 10 × 試験種目別の配点比率 ×{15 ×[(素点 ー 平均点)/ 標準偏差] +50 }
※小数点切り捨て
この標準点を使って、教養試験と専門試験のどちらにどれだけの労力・時間をかけるべきか、という観点で見てみましょう。
※2023年度 国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)の 合格点及び平均点等一覧の情報を元に算出しています。
まずは、教養試験と専門試験での得点が平均点だった場合を見てみましょう。
素点(正解となった問題の数)が平均の場合、標準点は335点となります。
続いて2つのケースを比較してみましょう
- ケース①:教養試験・専門試験が共に正解率60%の場合
- ケース②:配点比率が高い専門試験に注力した場合(教養試験の正解率50%、専門試験の正解率70%)
ケース①、ケース②の標準点はともに平均点を超えていますね。
ケース①では素点が同じでも標準点はかなり異なります。この場合の傾斜率は2.3倍となります。
しかし、素点(正解した問題の数)は同じ48問であっても、専門試験に集中して勉強したケース②の標準点の方が、13点も多くなります。
専門試験を頑張った方が効率的なんですね!
国家一般職の捨て科目を3ステップで決めるメリット
捨て科目を苦手科目で決めるのはダメですか?
リスクヘッジのためにも3つのステップを踏むことが有効なんです。
国家一般職の捨て科目を決めるときに、際ほどご紹介した3つのステップで決めるメリットとしては、次の3つがあります。
メリット①適切な捨て科目を設定することで勉強範囲が絞られる
国家一般職試験に合格するため、万全の状態で臨みたいですよね。
試験範囲全体を網羅した勉強をして少しでも合格の可能性を上げたい。一方で、限られた時間の中で効率よく勉強を進めたい。
このような気持ちは理解できますが、結論はこれ!
試験科目が多く出題範囲も広い国家一般職の試験に合格するためには、捨て科目を作ることは必須です!
仮に、あなたが勉強する期間に余裕があり、1日の中で試験勉強にあてられる時間が充分に確保できるとします。
全ての科目を対策しようとした場合どうなるでしょう。科目を出題数で分類した場合の例をあげてみました。
科目全てを対策しようとすると、1つの科目に対する勉強の時間や密度が分散してしまいます。
これは、『勉強時間が充分にある』というアドバンテージを捨てることになるんですね!
全科目を対策するのは一見有効な手段に思えます。
しかし、この方法では広く浅い学習になってしまい、その結果『知識の定着ができず得点を伸ばすことができない』という結果になってしまいます。
その対策として、捨て科目を作ります。
捨て科目を作ることで、勉強する範囲が狭くなります。
また、捨て科目を決めていく中で、対策すべき科目と捨てる科目を切り分ける事ができます。
これにより重要度を設定することができて、重要度の高いものから優先的に対策をする、といった学習計画を立てやすくなるんですね。
勉強する時間がギリギリという方はもちろんですが、時間に余裕がある方も捨て科目を決めることが重要なんですね。
メリット②得点の設計で根拠のある計画を立てることができる
捨て科目を決める時の注意事項として次の2点があげられます。
- 捨て科目の科目数が少ないと、勉強の範囲が広くなり、全体的に広く浅い学習となっていまう
- 捨て科目の科目数が多いと、試験当日に、対策した科目がもし難易度が高い場合に得点を伸ばすことができない
長期間におよぶ学習期間では、「ほんとうに対策しなくて大丈夫か?」といった不安になることもあるでしょう。
捨て科目を作ることは、その科目を全く対策しない、と言うことになります。
適切に捨て科目を決められなかった場合と、適切に捨て科目を決めた場合を比較してみました。
捨て科目が適切ではない場合
一方、3つのステップで適切な捨て科目を決めることでこのようになります。
適切に捨て科目を決めた場合
しっかりと根拠ある設計があると、安心して勉強に取り組めますね。
メリット③試験本番で難易度が高い科目がある場合の対策ができる
科目によっては、年度により難易度が変わることもあります。また、傾向が突然変わる、と言ったことも可能性はゼロではありません。
このようなリスクに備えるためにも、3つのステップでしっかりとした計画を立てることが重要です。
リスクヘッジ(万が一に備えること)も大切ですね
国家一般職に合格するかどうを、一か八かのギャンブルにするのではなく、しっかりとした計画のもと学習を進めて下さい。
国家一般職の捨て科目で迷った時のお役立ち情報
国家一般職で捨て科目を決める時によくある疑問やお悩みについてまとめてみましたので参考にしてください。
- どの科目を捨て科目にしたらよいかわからない。
-
まずは、対策すべき科目、余裕があったら対策する科目、捨て科目と分類分けしてみるのがよいです。
国家一般職の捨て科目を決めるための3つの基準を使って捨て科目を決めてみましょう。
そして、得点の設計を行いチェックしてみる、という流れがオススメです。
- 教養試験と専門試験はどちらを優先すべきでしょうか?
-
専門試験を優先すべきです。
国家一般職を含め、公務員試験全般で専門科目の配点比率が高い傾向にあります。
傾斜配点という考え方があるので参考にしてみてください。
- 捨て科目は作らないとだめですか?
-
作るべきです。
科目を捨てる=勉強しない、というのは不安ですよね。
しかし、捨て科目を作らない、つまり全科目を対策する場合には、次のようなデメリットがあります。
・全体的に広く浅い学習になってしまう可能性がある
・同じ時間勉強しても1問しか出題されない科目もあり、コスパが悪くなる
・出題数の多い重要科目の勉強が疎かになる捨て科目を決めるための3つのステップを参考に、あなたの専攻・状況・目標にあった捨て科目を作って下さい。
- 捨て科目が決めきれないです
-
科目まるごと捨てるのではく、分野やテーマで選ぶ(捨てる)という考え方もあります。
教養試験、専門試験を通して、別の科目でも共通するテーマや分野があり、あなたの得意・不得意もあるかと思います。
この科目のこの分野に絞って対策する(それ以外は捨てる)という考え方で『捨て分野』を決めるのもよいですね。
国家一般職の捨て科目を決めて最短ルートで合格を勝ち取ろう!
国家一般職試験に合格するために必須の捨て科目の決め方を、3つのステップで解説しました。
この3つのステップにより、あなたの専攻や経歴、状況に応じた捨て科目を決めることができるようになります。
そして、対策すべき科目とその優先順位も決まりますね。
よし、勉強を始めるぞ!
しっかり計画を立てて頑張ってください!
公務員試験の勉強時間は1000~1500時間程度といわれています。
これだけの長い期間のあいだモチベーションを保ち続ける必要があります。途中で『捨てた科目も勉強した方がいいだろうか・・・』といった不安もでてくるかもしれません。
そんな時は予備校を活用するのもいいでしょう。アガルートはこのような特徴があり、公務員試験対策にはオススメできる講座です。
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